筋・腱への刺激と  椎骨傍側への刺激の相違点 [会の理論]

2012年4月【公開セミナー】の理論講習にて、会長先生が椎骨への刺激について、お話しされました。

公開セミナーの実技講習のテーマが、『腱はじき』の為、その理論講習を聞かれた後の
『腱はじき』の実技にて 〈腱はじき法〉〈椎骨の触圧調整〉 の刺激方法
混同しておられる先生が、沢山おられました。

両者は、刺激の受容器が異なる為、反応する刺激が異なり、刺激方法も違ってくるのです。

『バランス反射療法』の刺激は、 腱紡錘への刺激筋紡錘への刺激皮膚受容器への刺激に分けられます。

腱紡錘への刺激、筋紡錘への刺激の殆どは小脳を介する反射 を利用して調整するもので、
足が攣った時に、咄嗟に 足の指や足首を反らせ 筋肉を伸ばすと楽になる様に、
比較的強い刺激で反応し、反射を起こす時間が短く、即効的な効果があるのが特徴です。

皮膚受容器への刺激は、視床下部で認識された後大脳を介する反射を利用して調整
するもので、皮膚に触れる程度の ごく軽い刺激で反応し、反射が起きるには 時間が
必要とされ持続圧により調整されます。
効果は持続力があり、更に、自律神経に調整力が働く為に 自然治癒力が働き 効果は
時間の経過と共に大きくなります。

腱紡錘への刺激は、押圧・触圧の刺激では反応し辛く、
ストレッチ刺激か 腱を弾く刺激に反応します。
ストレッチ刺激は、筋肉に対して縦軸方向〔上下〕の刺激であり、
弾く刺激は 筋繊維に垂直方向の刺激となります。
その為 弾く刺激は、筋肉の捻じれ方向への刺激か 捻じれに逆らう刺激かの
何れかになります。
筋腹や椎骨などの刺激の様に、触れる呼吸は考えなくても反応し、腱が弾かれた時点で
腱から術者の指は外れる為、離す呼吸は関係が無いのです。

『腱はじき』 の実技講習の時に、触れる呼吸を質問されたり、離す呼吸のタイミングを 計られておられた先生が多くおられましたが、『腱はじき』 に限って、そういう呼吸は 考えなくてよく、筋肉によって決まっている 弾く呼吸に方向を合わせれば良いだけなのです
腱の位置を探ったまま 呼吸を使って弾き、弾くと同時に指は 皮膚を離れる様に 弾けば良いのです。

この様に、シンプルかつ強めの刺激で反応する為 使い易く、ベッドでも行えます。
又、関節の運動制限や運動痛、筋の過緊張による症状に 即効がある為、
臨床での即戦力になります。
その様な意味で 新人の講習テーマには最適なのです。


ストレッチの刺激は、筋肉を伸展させる呼吸 で触りながらストレッチして、
息を吐きながら刺激を解きます。
筋肉には、呼気でストレッチすると緩む筋肉と 吸いながらストレッチすると緩む筋肉があり、
ストレッチをする呼吸がメインで、離す呼吸と言うよりは 刺激を解く程度と考えて下さい。
『バランス反射療法』の手技操法の刺激には、ストレッチの手法を用いたものが多くあります。

又、二頭筋・三頭筋操法、AS・PI操法、股関節操法、ハムストリング操法 等の
動作を行う時の固定も、腱や筋腱移行部を固定する事が多く、
〔上下〕の呼吸で固定して、流れを合わせて固定して動作に合わせて深部の流れと呼吸を使って調整し、
固定を離す時、筋肉の緊張側を 呼気で離して緩め、弛緩側を 吸気で離して力をつけます
初心者は、先ず 動作と固定を離す呼吸を使い、熟練の度合いに応じて 細かい動きと呼吸を
入れていきます。

椎骨の調整は、椎骨一つ一つを繋ぐ 横突間筋、回旋筋、棘筋 等の 深部筋および脊髄神経を
反射による刺激にて 調整しなくてはなりません。
その為には、皮膚の受容器に作用させる為、触れる程度のごく軽い 繊細な刺激を入れる
必要があります。
触れる呼吸、皮膚の流れと表層の上下に合わせる、横突起の上下方向の呼吸、 深部に刺激を送る為 捻じりながら刺激を入れる時の方向と呼吸、離す呼吸 等の 
沢山の要素があり、かつ、極めて微妙で繊細な刺激が必要となります。

運動器系疾患が 『腱はじき』等 腱紡錘への単純な刺激で 良くなるのに対して、
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、自律神経失調症などを治療する為には、
この様な繊細な刺激と細かい呼吸を使う事が必要となります。
逆に ヘルニアの患者さんに、強刺激やマッサージをすると、「悪化する事が多い」
と言われているのは その為だと思われます。
坐骨神経、尺骨神経などの神経のポイントを調整する時も、椎骨の調節を行う時と同様、
軽い皮膚に触れる程度の刺激で、触れる呼吸・流れを合わせる呼吸、離す呼吸を
用いて調整します。
即ち、 これらは 筋紡錘・腱紡錘に入れる刺激法とは、全く違う強さと方法で行うのです。

この様に、『バランス反射療法』では、症状、刺激の目的、刺激を入れる受容器により、
刺激法を使い分けます。

いきなり、椎骨の刺激法を講習しても 理解し習得され 使いこなすのは困難なので、
シンプルで比較的強い刺激で行う 『腱はじき』 から始め、
椎骨や神経の刺激も、レベルが上がるのに応じて、細かい要素を入れて講習していくのです。

公開セミナーの後、『バランス反射療法』 は
「難し過ぎて付いていけるか不安である」 と 言われている話を聞きますが、
細かい理論や方法は話として聞いておいて、先ず、腱の位置・弾く方向・呼吸 を覚えられて
講習を受けられた様に 弾いて頂ければ、臨床の効果も上がり、自信もついてくると思います。
それから、公開セミナーで、聞かれた理論をメモしたノートや配布資料を読み返してみられると、
その内容がすんなりと理解できる様になっていると思います。
それから、次のステップに進めば良いのです。

初心者用の講習カリキュラムは、その様に段階に応じて講習されますので 迷われている先生は、ぜひ、一歩を踏み出してみて下さい。

~2012年度5月・名古屋公開セミナー のお知らせ~

5月13日(日) 名古屋駅南 パークホテルつちや にて行います。

『申し込み方法』

【バランス療法研究会】まで、 公開セミナー要綱をFaxか電話にてご請求のうえ、
添付の申込用紙にてお申込みください。

要綱請求の際は、住所・氏名・電話番号・Fax番号を明記の上 Faxされるか 
TELにてお伝えください。折り返し、発送致します。

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